その他のよくあるトラブル
よくあるトラブルはなんですか?
パネルの一部が割れる
ある程度は頑丈に作られているとはいえ、衝撃に決して強いとは言えません。例えば、子どもの投げた石や強風で飛ばされてきた石があたったり、運搬中や設置中に何かにぶつかったなど、特別なことなどなくてもパネルの割れは起こりえます。
見た目で分かるほど傷がついている場合は、パネルがうっすらとした茶色やにごった色に変色するので目視で分かることも多いです。変色する理由としては、発電した熱がその部分をうまく通れず、熱がたまってしまうからです。この熱が溜まった部分のことを「ホットスポット」と言います。ホットスポットは90度前後と高温となっており、赤外線カメラで見ると赤く映るため目視では分からないような故障でも発見することができます。
発電されない
パワコン(パワーコンディショナー)は太陽光パネルで作られた直流の電気を交流に変換し、系統へ売電できるようにするものです。太陽光パネルとともに太陽光発電設備には必須の機器ですが、最も故障が多いと言われています。
パワコンの一般的な寿命は10~20年程度と言われており、10年以上も故障なく動くこともありますが、早ければ5年ぐらいで故障することもあります。パワコンが故障すれば、その期間は太陽光発電システム全体の発電量が低下し、修理または交換の費用もかかり大きな損失となります。修理には数万円~数十万円はかかることが多いため、ムダな出費を出さないためにも日頃からメンテナンスを行うことをオススメします。
太陽光発電システムからの火災
太陽光発電システムは様々な要因によって、漏電やショートすることで火災が起こることもあります。出火や火災が起こる要因としては以下のことが考えられます。
- 経年劣化、初期不良、取り付け不良による出火
- パネルと屋根の間に落ち葉や枝などが溜まっていた、鳥が巣を作っていた
- 鳥などの小動物がケーブルをかじった
- 配線端部の絶縁不良による出火
- 配線がモジュール架台等の金属部に触れたことによる放電
施行不良など人為的なミスによる火災もありますが、太陽光発電システムを定期的にメンテナンスを行っていれば、防げることもありますので、メンテナンスは非常に重要です。
設置時のミス(架台のぐらつき、スネイルトレイル)
太陽光発電の架台は、目に見える以上にしっかりと地面に固定されています。それは、傾斜をつけてパネルを設置するため、風の影響を受けやすいからです。設置工事の際には、地盤の調査を行い、ぐらつかないように設計してから工事が始まります。
設置時にこの調査があまいと、架台がぐらついたり、強風で揺らぎやすくなります。地盤は書類上の条件だけで判断できるものではありません。実際に現場をに行って見てから進めるので千差万別になります。そのため、現地調査を必ず行い、時間をかけて丁寧にチェックしてくれる業者は、良い設置業者と言えるでしょう。
結晶シリコン系の太陽光パネルのみで発生するのが、「スネイルトレイル」という現象です。目視では見つけにくい小さな損傷(マイクロクラック)などが原因で、カタツムリがはった跡のような模様が発生します。スネイルトレイルが発生したからと言ってすぐに発電量が下がるというわけではありません。そのため現状ではメーカー保証の対象にもなりません。
しかし、トリナ・ソーラーの分析によると、発電量が完全に落ちないとは言い切れないとして、経過を観察していく必要があるとしています。スネイルトレイルの原因となるマイクロクラックは設置時や運搬時、太陽光パネル保管時に重い物を上に載せたことで発生することがあると言われています。これに関しては、使用者側では対処しづらい部分であるため、信頼できる業者に任せるしかないでしょう。
盗難
故障や事故ではないのですが、太陽光発電所では盗難もよくあるトラブルです。
ここで盗まれるものはケーブルが圧倒的に多いです。ケーブルに使われている銅は換金することができ、運びやすいため狙われるようです。過去に太陽光パネルが盗まれた事件もいくつかありましたが、パネルは1枚20キロぐらいで運ぶのが大変なため、ケーブルが狙われる傾向のようです。
対策として、フェンスや防犯カメラを設置するのがオススメでしょう。
雨漏りするようになった
太陽光発電の設置が急速に増えたことにより、知識や経験が不足している業者が増加しました。その結果、穴あけ設置などでコーキングの処理が甘かったり、適切でない設置を行ってしまったことにより雨漏りに繋がってしまうケースもあります。
雨漏りは家全体を傷めてしまうのでせっかく太陽光を付けても雨漏り修理の為に、パネルを外して屋根を修理してから再設置となり費用と時間が無駄にかかります。
信頼できる業者に頼みましょう。