メンテナンスの期間と目安
ソーラーパネルのメンテナンスの期間の目安
一般的に太陽光発電システムは期待寿命が20年以上と言われています。故障や不具合の発生が少なく、点検などのメンテナンスはあまり必要なく、コストが掛からないと説明されていることが多いようです。実際に、販売施工会社や営業の方は、このように太陽光発電がメンテナンスフリーであるという内容で販売促進を行っていたりもします。確かに頻繁に壊れる製品でもないため、その宣伝内容は決して間違ってはいませんが、装置や精密機器である以上は、必ずしも「故障しない」「性能が低下しない」という事ではありません。
ソーラーパネルに影響を与える様々な要因
例えば、雷や台風などの自然現象等による偶発的な故障での取り替えや工事不十分や接続不良などによる人為的、環境からの汚れも発生します。
そして経年劣化や寿命による故障は全体の16.9%(NEDOの太陽光発電システム評価技術研究会)に上るという調査結果が出ています。
高い発電効率を安定して長期間保とうと考えるなら、点検はもちろんのこと清掃などが全く必要ないわけではありません。
最も多い故障とは?
長期的な出力保障は特に注目を受けていますが、寿命が長いとはいえ、毎年経年老化による性能低下が進んでいます。つまり、年月を重ねるごとに、売電収入は減っていくことは常に念頭に置いておきましょう。
最も多い故障は、実はパワーコンディショナーの不良によるものです。この装置は、屋外用・屋内用・兼用と3種類ありますが、それぞれに耐久内容が異なります。その中でも、屋内用のパワーコンディショナーは、湿気や温度に非常に弱いので、設置場所の換気や温度調節には、特に注意が必要です。
改正FIT法による重要視されるメンテナンス
改正FIT法によって、新たな太陽光発電システムの設置や既に設置済みの太陽光発電システムに対してメンテナンス制度の強化が加わりました。2016年6月の資源エネルギー庁をみると、新認定基準に「適切に点検・保守を行い、発電量の維持に努めること」と記載が追加されました。具体的な基準はまだ明らかになってはいませんが、太陽光発電システムの定期点検は、長期保証するメーカーもしくは販売施工会社にて4年に1回以上実施することをオススメしております。
FIT法とは、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」のことをいい、「固定価格買取制度」とも呼ばれています。
これにより、設置前の適切なメンテナンスの計画があるかという審査だけでなく、設置済の太陽光発電にもメンテナンスの遵守を求めており、違反時には改善命令や認定取り消しになることも考えられます。また、メンテナンスをしない太陽光発電からは、最悪の場合、電力を買い取ってもらえない可能性もあります。
メンテナンスは必要であるという認識をおもちください。